叱ってちょーだい

毎回著名人にあなたの悩みをぶつけていただく、このコーナー。熱く、愛を持ってお答えします。
悩
「貯金ができないんです…」

社会に出てもう7年目なのですが、浪費癖が直りません。貯金もゼロ。たまには勉強しようかなと思っても、すでにお金がない状態。どうもパソコンや携帯は新型が欲しくなったり、服も衝動買いしてしまうので、毎月結構な金額がカード引き落とし…。我慢できないのがいけないとは思うのですが、どうしたらよいのでしょう?(SE・25歳)

“貯金しなきゃ”は 貯金を邪魔する呪文!
今週の叱り役

精神科医
香山リカ

information
「『心とおなか』の相談室」
(NHK出版・生活人新書)

食べる、作る、片付ける。身近すぎて誰もが見過ごしていた「食」にまつわる心理について、Q&Aでやさしく答える「相談室」と「解説」編とで丁寧に分析。幸福な食卓の方程式が見えてくる。
1960年、北海道札幌市生まれ。東京医科大学卒。専門は精神病理学。臨床経験を活かして現代人の“心の病”について洞察を続けている。神戸芸術工科大学視覚情報デザイン学科助教授。近著に「『心とおなか』の相談室」(NHK出版・生活人新書)、「『こころの時代』解体新書2」(創出版)、「サヨナラ、あきらめられない症候群」(大和書房)他多数。

物を買うことのメリットを認める

人って「これをやめなければ」と強く思えば思うほど、つい、やってしまうという悪循環に陥るものです。欲しい物を買わずに貯金しようとすると、その緊張感がどんどん高まり、ピークに達したとたん、いきなり混乱状態になる。そして、「気がつくと買ってしまっていた……」という人は多いのです。いわゆる“買い物依存症”の人にはその傾向があります。

まずは、「貯金しなきゃ」という気持ちを、いったん置いてみましょうよ。物を買うことでストレスが解消され、満たされた気持ちになるということは、決してデメリットだけではないですよね。いい部分はあるわけです。

「お金はないけど、服を買うのが大好きだからやめられない」って自覚して楽しんでいる人は、たくさんいます。あなたも、新しいパソコンや携帯を買ったら、そのメリットに目を向けて、自分にとってのプラスを十分認めることが大事。「自分に必要があって買っているんだ。必ずしも無駄じゃない」って認めることができれば、案外気持ちもラクになって、“我慢できず買ってしまう”という、困った衝動が抑えられる場合も多いんですよ。

自分が一番やりたいことは何か

それに、あなたの場合、「貯金できない」だけであって、パチンコや賭け事で借金をしているというレベルではないのでしょう?本人が支払える範囲で買っているのだったら、浪費とまでは言えないかもしれないし、SEという仕事柄、新しいパソコンの機種が欲しいのも自然なこと。常識はずれな買い物をしているわけではないと思いますよ。

だけど、「勉強しようと思ってもお金がない」というのは、言い訳のような気がしますね。本気で勉強のために貯金をしたいとあなたが思っているのなら、給与から天引きにするとか、手段はいくらでもあるわけです。「お金がないから」ということを口実に、勉強する辛さから逃げているのかもしれないし、もしかしたら本当は勉強したいと思っていないのかもしれませんよ。

「貯金しなくちゃ」という足かせを取った時に、勉強をしたいのか、新しい機種のパソコンを手に入れたいのか、服が欲しいのか。あなたが本当に一番やりたいことが何なのかを、よく考えてみましょうよ。

EDIT
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WRITING
羽塚順子
PHOTO
加納拓也

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