志を持たねばという強迫観念を捨てろ
こういう人は、「志」がないんじゃないかな。でも、志なんてなくても今の世の中、十分生きていける。「志がなければいけない」「目標を持たなければいけない」みたいな強迫観念を持っているから、つらくなってしまうのだと思う。
「少年よ大志を抱け」とクラーク博士が言ったのはもう100年以上も前やし、あれはフロンティアスピリットをよしとしたアメリカの価値観。現代の日本人がその価値観にしばられて、悩む必要はないんですよ。
自分が適応できる環境を探したらいい
今、自分に合う会社、仕事がないのであれば、とりあえず環境で会社を選んでみる。家から近い、ドキドキするような異性がたくさんいる、ガツガツ怒る上司がいない……居心地のいいぬるい会社、自分が適応できる会社を選べばいい。両生類が水中から、より生活しやすい陸に上がったように。ぬるい会社を選んだからといって、それが別に悪いことだとは思わない、一つの進化ということや。
自分がもっともなじめる場所だったら、仕事にも落ち着いて取り組める。そのうち、「金儲けがおもろい」とか「この分野で独立したろ」とか思うようになるかもしれん。人生は、流転するもの。志を無理矢理持とうと思っても持てるものではないけど、そうやって自然に持てることもあるんじゃないかなあ。
小学校の文集に「先生になりたいです」「北海道で農業をやりたいです」って書いても、その通りにしとるヤツなんて、それほどたくさんおらん。そのときの状況で、気持ちは変わる。今そうやって悩んでいるということは、今の会社や仕事がなじんでいないんやから、自分になじむ会社や仕事を探すことから始めるべきだと思うよ。