「東京VS名古屋VS大阪」言ってはいけないNGワード“独断と偏見”比較!

普段、住んでいる土地ではないけれど、出張や観光などで「東京・名古屋・大阪」へ訪問することが多くなったビジネスパーソンも多いのではないでしょうか?でもだからこそ要注意。あなたのちょっとした一言で地元民の反感を買う可能性もあります。地元球団の批判を言わないなどは、すでに過去のマナーです。知らないと反感を買うこともある「地域別の言ってはいけない」は、意外なところまで進出しています。そこで今回は広告代理店勤務時代に、実際に東京・名古屋・大阪のそれぞれに5年以上住んだことに加え、各土地の3,000人以上のVIPと交流し、実際に地域別の地雷ポイントを体験してきた「気配り」のプロフェッショナル・後田良輔さんに「東京・名古屋・大阪で言ってはいけないNGワード」について話を伺いました。

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言ってはいけない地雷は、もしかしたらプライドに隠れているかも

あなたはどんな人にイラッときますか?要領が悪い人や口うるさい人、あるいは偉そうな人にイラつく人もいるでしょう。イラつくポイントは様々ですが、共通して言えるのは、言葉や話題の選び方が悪い人ではないでしょうか?たとえばあなたが誰かに何かを頼んだとします。「はい、わかりました」と言われるのと、「はいはい、わかりました」と言われるのでは、受け取るあなたの印象は180度変わると思います。どちらの言い方もあなたの指示に従っていますが、たった1回「はい」が多いだけで軽く扱われたと感じ、プライドを傷つけられた気になるものです。極端な事例でしたが、これに似たような相手のプライドを傷つける言い方や話題の選び方が、東京・名古屋・大阪にも存在しています。言ってはいけないとは、地域の人が大切にしている独自の価値観やプライドにふれる話題のことです。ほんの少し勉強すれば、このような話題は避けることができるかもしれません。では、私の経験に基づいた具体例を見ていきましょう。

8,568通り、あなたはどのタイプ?

東京在住者にありがちな特徴

日本の首都だけでなく「世界の東京」であるがゆえに、政治・経済・文化・暮らしぶりも一国で最高レベルを追い求める性質を持っている。そのため本音を隠し、高いコストをかけてでも見栄を張る傾向も。またタフな人達の集合体という側面も持っている。

8,568通り、あなたはどのタイプ?

東京で言ってはいけない?NGワード

×「東京って水がまずいよね」
一昔前は、東京の水道水はおいしくないといわれていた時期がありました。しかし、現在は水質の満足度が高まっているといわれています。昔の印象を引きずったまま自分の地元の水道水と比べてまずいというのは、そもそもナンセンスです。

×「通勤電車が混み過ぎてて、絶対に住めない」
東京在住者も好きで満員電車に乗っているわけではありません。耐えられない状況に立ち向かい、みんな毎日頑張って働いています。わざわざ相手の欠点を言い立てる態度は大人のマナーに反します。もし触れるなら「通勤電車に耐えていてみなさんすごいですね」と気遣いましょう。

×「地方出身者の寄せ集めでしょ」
進学や就職の兼ね合いで地方から東京へ出てくる地方出身者が多いため、生粋の江戸っ子は意外と少ないのが東京在住者の現実です。酒の席などで「東京は地方出身者の寄せ集め」などと言う人がいますが、百害あって一利なし。「日本の首都であり、世界の大都市・東京」が好きで住んでいる人たちに対しては、とても無礼な物言いとなります。

名古屋在住者にありがちな特徴

(1)地理的に日本列島の中心地あたりに位置していること。(2)歴史的に織田信長・豊臣秀吉の出身地であったこと。(3)近隣に日本の貿易・モノづくりの象徴トヨタ自動車の本拠地があること。以上の3点から「日本を築き、支えているのは実は名古屋である」というプライドを持つ人が多いようです。

名古屋で言ってはいけないNGワード

×「名古屋は新幹線で通ったことがあります」
東京と大阪は行ったことがあるけど、名古屋は通過したことしかないということに、反応する名古屋在住者たちもいます。名古屋在住者の中には、日本の中心は名古屋と固く信じている傾向もあります。その証拠に国際空港の名称は「セントレア」、一番盛り上がる祭りは「にっぽんど真ん中祭り(通称ど祭り)」と名付けられており、「日本の真ん中=無視してはいけない都市」というプライドをとても強く持っています。

×「あんかけスパゲッティって、パスタじゃないですよね」
名古屋在住者が食べているものこそ、地元民の大正解。どんなに、あんかけスパゲティの味が濃くて胃が受け付けなくても、あるいは冷やし中華に当たり前のようにマヨネーズがかかっているのが苦手だと思っても、それらは日本の中心である名古屋の常識なのです。むしろ彼らは「なぜ他の地域がこの味をマネしないか」と不思議に思っているほどです。これもアリと楽しむ度量を持つ姿勢が正解です。

×「とらやと言えば、羊羹ですよね」
全国的に「とらやと言えば羊羹」と言われますがが、名古屋では異なります。名古屋においては、とらやとは「虎屋ういろ」のことです。もちろんお土産で持っていくのは、羊羹ではなく、ういろうが正解です。名古屋人はもちもちとした食感のういろうが大好きなんです。

×「桃太郎といえば岡山ですよね」
全国的に桃太郎の舞台と言えば岡山県とされていますが、名古屋在住者は愛知県犬山市がその舞台と信じています。実際に犬山市には「桃太郎神社」というところがあり、親子で桃太郎伝説を実感できるようになっています。ここでも名古屋=歴史の中心という考えが生きています。

大阪在住者にありがちな特徴

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気取った態度や考え方のいわゆる「ええかっこしい」を嫌う人たちが大阪人。反権威主義な人が多く、頭ごなしに「これが正解」と言われると反発し、その逆を行きたくなる傾向を持っています。特に東京と比較されると、その対比にある行動をとる傾向を持っています。

大阪で言ってはいけないNGワード

×「日本で2番目に大きい都市ですよね」
東京に強いライバル心を持っている人も多い大阪在住者。人口や経済力など数字的に東京に負けていることが事実でも、それをあえて2番目と言われることに怒りを感じています。もしどうしても数字的に表現するなら「西日本No.1」「西日本最大級」など、No.1であるという言い方をしてあげると喜んでもらえます。

×「納豆は食べないんでしょ」
大阪在住者は納豆が嫌いなどというのは過去の話。納豆の消費量の都道府県平成28年版(地域の入れ物調べ)によれば、大阪府は27番目(最下位は沖縄県)となっており、ほぼ中間レベルとなっています。スーパーに行っても東京や名古屋と遜色のないほど売り場も大きく確保されており、大阪=納豆嫌いというのはすでに過去の話になっています。

×「エスカレータの立ち位置が右って歩きにくい」
エスカレータの立ち位置は全国的に左立ちがメインとなっています。しかし万博以降、国際標準に合わせて右立ちに変更されたという大阪では、右の立ち位置に誇りを持っています。「日本では少数派だけど、国際的には主流派=東京は逆」なんだと、大勢の大阪在住者は思っているかもしれないのです。

まとめ

「口は禍の元」ということわざのように、たとえ悪気はなくても相手を傷つける言葉や話題の選び方が存在します。とは言え、そんな言葉はそれほど多く存在しません。事前に県民性を勉強し、相手が一番腹を立てる言葉を予習するだけで、言葉の地雷は回避できます。地雷の話題を避けるだけで、地元民との交流もスムーズになり、ワンランク上の未知の世界を体験できます。ぜひその土地ならではの魅力に出会ってみませんか?

後田良輔氏/ビジネス書作家・コラムニスト

後田良輔氏/ビジネス書作家・コラムニスト

1972年生まれ。大手3大広告代理店に勤務し、「誰でも使える気配り術」を駆使する気配りのプロフェッショナル。これまで応対したVIPは、東証一部上場社長、世界企業のCEO、政治家、医者、弁護士、大学教授、大物俳優・女優、ミリオンセラー作家、世界No.1クリエイターなど総勢3000名を超える。この特別丁寧に接しなければならない顧客との交流で磨かれたスキルと「東京・名古屋・大阪」の現場勤務で身につけたリアルな経験を組み合わせた、独自の「誰でも使える気配り術」に定評がある。
著書に、『気配りの正解』(ダイヤモンド社)『<落ちこぼれでも3秒で社内エースに変わる!>ぶっちぎり理論38』(ダイヤモンド社)、『逆境を活かす! 就活面接「エモロジカル理論」2015年度版』(実務教育出版)『1秒内定面接術」』(インプレス)など。これらの実績を買われ全国の大学や企業から講演・研修依頼が殺到。新聞・雑誌などメディア露出は50回以上。「世界からキャリアの悩みをなくすこと」をミッションとする。

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