社内規定違反をした時の始末書の書き方と注意点

 会社には必ず社内規定が存在します。会社の理念を共有し、社員として節度を守るために社内規定は全社員が尊ぶべきルールです。そのため、規定を破るとペナルティを課せられてしまう可能性もあります。ここでは、もしもあなたが社内規定違反を犯してしまったとき、評価が下がるのを最小限に食い止められるよう、正しい始末書の書き方を紹介します。

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社内規定違反には始末書が必要?

 社内規定違反について、どうして厳しい処分がなされるのか。始末書を書くときには、その論理を知らなければ気持ちをこめて整った文書を作成することが難しいでしょう。会社には「理念」があります。会社が発展し、社会に貢献するための方向性を内外ともに共有する寄りどころが理念です。そして、この理念を実現するために、社員には要求される最低限のルールが設定されています。これが社内規定です。社内規定はさまざまな分野にまで及びます。勤務時間や出勤時間はもちろん、勤務態度や服装、私生活での注意点に至るまで、会社の一員として相応しい行動を取るように指示されます。若い社員の人には、窮屈に感じることもあるでしょう。しかし、社内規定があるからこそ、会社の理念は保たれ、方向性を揺らぐことなく発展していくことができるのです。新人時代に誰もが社内規定は手渡されていることでしょう。それを読んだうえで、誓約書に署名をした時点で、全ての社員が社内規定を守る義務が生じます。それができないのであれば、社員に相応しくないと評価されても仕方がないのです。また、会社は集団生活の場でもあります。個人個人が自分のやりたいことをやりたいようにやっていたのでは、秩序が保たれずに職場の士気に悪影響が及ぶでしょう。私生活と社会生活を切り分け、真摯に仕事に励むために、社内規定を遵守することは大きな役割を果たしています。このように、会社にとって重要な根幹をなす社内規定を破ったとなると、会社の秩序を乱し、発展を妨げようとしているも同然です。そのため、始末書を提出し、再発を防止することに本人も会社も努力することが必須となるのです。

8,568通り、あなたはどのタイプ?

記載する項目をおさえよう!

 始末書は会社によって使っているフォーマットが異なるので、フォーマットは過去の始末書に合わせて書くといいでしょう。ただし、フォーマットにわずかな差はあっても、始末書に書くべき内容は多く変わりません。必要なのは「事実」をはっきりとさせ、「原因」を報告し、どうしてそんなことが起こったのか「理由」を説明することです。「原因」とは外的要因のことです。例えば、遅刻についての始末書であれば「路線の遅れ」が原因になります。「理由」とは本人に内在する問題のことです。路線が遅れて遅刻をしたのだとしても、「余裕を持って家を出なかった」のは本人に問題がある理由となります。始末書では原因と理由、いずれも明示することで、より事態を詳しく説明し、分析がなされているかどうかを証明します。そして、「反省」、「謝罪」、「改善策」の三つを付け加えることが必要になります。始末書は単に事実関係を連ねていくだけではなく、今後同じ失態が繰り返されないために作成する書面です。あなたが深く反省して過失を受け入れたうえで、具体的にどうやって態度を改めていくのかの説明を会社側は求めています。この点が見て取れない始末書だと、あなたには勤務態度の改善の可能性が薄いとして、人事評価が下がってしまう可能性すらあります。そうならないためにも、始末書を書くことになった機会に、自分の行動を振り返り、自己分析することで心の底からの反省をすることが不可欠なのです。そして、反省をきちんと会社側に伝えられるよう、整った書式と文章で始末書を作成しましょう。

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汎用的な例文

 では、始末書の例文を記しておきます。提出の日付、提出する上司の名前、本人の名前、「始末書」というタイトルの後、本文を書き始めます。「遅刻を繰り返した際に書く始末書」という状況での例文です。

 「私、(自分の名前)は平成○年○月○日から○月○日までの間に計三回の遅刻を繰り返しました。社会人に相応しくない気の緩みがあったことから、寝坊を繰り返したことが原因です。過失に弁解の余地はなく、深く反省申し上げます。また、会社ならび部門に多大なご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます。今後は二度と同じ事態を繰り返さないよう、社会人としての自覚を持ち、気を引き締めて業務に当たってまいります。失った信頼を回復できるよう、お誓い申し上げ、ここに始末書を提出させていただきます。」

 心かげることとしては、言い訳をしないことと、他人事のような書き方をしないことです。始末書を提出している以上は、非を全面的に認める意思があるということですので、潔い態度で文章を書きましょう。そして、言葉だけにならないよう、日々の態度で反省を示していきましょう。

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