独立開業という道も選べる?!長く働ける仕事・美容師の年収

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 美容師とは、美容院などで髪のセットやパーマなどの業務を行う美容師免許を持った専門職のこと。また。美容師免許を取得するためには、2年間美容学校に通い知識と技術を学び、美容師国家試験に合格する必要があります。美容院によって千円から数万円まで単価の大きく異なる業務に携わっている美容師という職業は、年収にはどのくらい違いがあるのでしょうか。リクナビNEXTの会員登録者のデータ(2014年12月~2015年11月)を参考に、美容師の平均年収を調べました。

美容師の平均年収は229.7万円

 リクナビNEXTの2014年12月~2015年11月までの新規登録者のうち、美容師の平均年収は229.7万円。8割以上が正社員で、正社員の平均年収は227.9万円となっています。全体の平均年収に比べると若干平均年収が下がりますが、これは正社員の他に経営者を兼任している方や業務委託を受けて働いている美容師が多いためでしょう。

 また、リクナビNEXTの新規登録者全体の平均年収が371.4万円であることに比べると美容師の平均年収はかなり低めとなっています。これはリクナビNEXTのデータであh20代が美容師の7割近くを占めていることが影響しています。また、20代美容師の平均年収が205.8万円である一方で、20代全体の平均年収が298.5万円であること踏まえると、美容師は他の職種に比べて年収が低い傾向が見られます。

 しかし、平均年収自体は低いものの美容師は資格職であり、利用者のニーズに応えるスキルがモノを言う仕事です。20代美容師の中には400万以上の年収を得ている人もおり、将来的に開業や独立の可能性もあり、確かなスキルがあれば高い年収を得られる職種でもあります。

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若手とベテランの年収はどのぐらい違うのか

 美容師の仕事は、経験を積むほど年収が上がっていくのでしょうか? 実際のデータを年齢別に見てみると、10代から30代までの若手美容師の平均年収は225万円ですが、40代から60代までのベテラン美容師の平均年収は若手の1.44倍の325.3万円と約100万円の差があります。

 この上昇率は、全体と比較すると果たして高いといえるのでしょうか? リクナビNEXTの新規登録者全体で見ると、10代から30代の若手平均年収が338.4万円で、40代から60代までのベテランの年収が1.55倍の527.4万円であることを考えると、やや上昇率は低いようです。

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都会と地方では、年収にどのぐらい差があるのか

 都会と地方では賃金に違いがあります。また、客層も変わってきます。美容師は、都会と地方でどのくらいの年収差があるのでしょうか?

 データを集計したところ、東京と大阪を合わせた平均年収は234.88万円。それ以外の地方全てを合わせた平均年収は227.7万という結果になりました。ただ、都道府県別に見てみると、神奈川県の美容師の平均年収などは260万となっており、東京や大阪の平均値よりも高いエリアが出現しています。

大卒以上の方が、大卒未満より年収が高い

 美容師の専門学校は全国に250以上あり、実に美容師の9割以上が専門学校を卒業しています。その一方で、美容師免許を取得できるコースのある大学を卒業して美容師になる人も少なくありません。美容科専門学校や高校を卒業した美容師と短大や大学卒を卒業した美容師ではどれくらいの差があるのでしょうか。

 高校・高専・専門学校を卒業して美容師になった人の平均年収は229.1万円。短大・大学卒では251.9万円という結果になりました。短大・大学卒の美容師の方が年収は高いということがわかりました。

 なお、短大卒の年収は237.5万円であるのに対して、大学卒では272.6万円なっており、短大・大学卒の平均年収を大きく引き上げる結果となっています。

将来は独立開業や、フリーランスの道も選べる美容師

 美容師には独立や開業という選択肢もあります。美容室は一人で運営できるうえ、最低限の機材でスタートするのであれば、準備資金を抑えながら独立開業することが可能です。独立して成功すれば、年収は従業員として働いていた時よりも大幅に上がる可能性が高いため、将来的に独立を目指して働く美容師の方も多いようです。

 開業してフランチャイズ店のオーナーになったり、独立して個人の美容師として業務委託契約を結んで自由に働いたりする美容師もいます。業務委託の美容師は、時間に合わせた固定報酬ではなく接客数に応じた歩合制で報酬を得ることが多く、契約する美容室の立地や混雑具合によって大きく年収が変わってくるようです。こうした業務委託という形式で働く美容師の平均年収は285万円となっており、美容師の平均年収よりも大幅に増えています。

 業務委託という形で働く美容師は個人事業主という扱いになるため確定申告が必要になってきますが、開業資金がいらないメリットがあり、開業までの繋ぎとして選ぶケースもあるようです。また、50代や60代を超えても美容師として働いている方も多く、長く続けられる職業だといえるでしょう。

画像:photoAC

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