【デスクに私物を飾る人は●●?】ビジネスに役立つ「人を見抜く技術」6個

 どんな職場や職種でも、必ずといってよいほど必要となるコミュニケーション・スキル。非言語コミュニケーション研究者であるレイ・L・バードウィステル氏によると、二者間の対話では、言葉によって伝えられるメッセージが35パーセント、残りの65パーセントはジェスチャーや表情、会話の間などの非言語の手段によって伝えられるといいます。

 つまるところ、こうした非言語コミュニケーション技術を身につけ、会議や交渉の場において相手の本音を探ることができれば、ビジネスにおいて求められる「結果」も、おのずからついてくるもの。今回は、そんな相手の心理を見抜く技術6個をご紹介します。

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1.視線が右上を向いている=「嘘のイメージをつくろうとしている 」

 心理学では人間の視線の動きから、さまざまな心理状態を読み取れることがわかっています。相手が何を考えているのかを見る「視覚解析法」もその1つ。人間の思考や論理を司るのは左脳のため、ウソのイメージを組み立てるのも左脳の仕事。左脳が人間の右半身をコントロールしているため、左脳が活発に動いているときは右半身が活動し、視線も右上に流れやすくなります。また、過去の体験を思い出すときは、視線は左上を向き、記憶にない未知の未来について考えるときは右上を向きます。実体験に基づかないことを思い浮かべているときは、人の視線は右上を向くことを覚えておきましょう。

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2.小刻みにテーブルを指で叩く=「関心がない」

 長いミーティング中、小指やペンで無意識にテーブルを叩く「トントン」という音が聞こえてきたら、「この話に関心がありません。早く終わらせて」という合図。テーブルの上にあるコーヒーカップや資料に必要以上に触れてみたり、移動させてみたりする行為も同様の意味を持ちます。妨害の意志は、無意識に手の指先に反映されてしまうといいます。逆に相手の話が盛り上がってしまい、会議を早く切り上げたいときは、書類に指を軽く触れてみることで、「そろそろお時間ですよ」と自然とタイムリミットを伝える手段にもなります。

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3.頻繁に姿勢を変える=「その場から逃げたいと思っている」

しきりに足を組み替えたり、イスに何度も座り直したり、手をテーブルの上に出したり引っ込めたり…。目の前の相手が姿勢を頻繁に変えて、ソワソワしている場合は、相手の話している内容が真実であるかどうかを疑う必要があります。こうした動作が頻出する背景には、ウソをついているという事実を自分自身が不快に感じることで、そこから逃げ出したいという深層心理が働いているケースが多々あるのです。ウソをつくと体がこわばるため、その緊張をときほぐすために姿勢を変えると考えられています。

 また、話をしている最中、無意識のうちに体は興味のある方に向くため、集中している場合はつま先や姿勢が相手の方向を向きますが、ウソをついてバレる前に立ち去りたいと思っているときは出口のほうを向きます。大事な商談の際は、相手のつま先をチラリと見る癖をつけましょう。

4.仕事に関係のないものをデスクに飾る=「縄張り意識が強い」

 フィギュアやノベルティーのぬいぐるみ、マグネットやポストカードなど、自分のデスクを仕事とは関係のないもので埋め尽くしているひとは、縄張り意識がとても強いです。誰に遠慮するわけもなく、私物を会社に持ち込んで飾る心理の裏側には、「ここは自分のテリトリーだから誰も手を出さないで」という無言の意思表示があります。会社のデスクは1日のうちで最も長い時間を過ごす空間でもあるため、少しでも居心地よくしたいという気持ちがあります。一方、こういうタイプのひとは、会社での自分の居場所を確保したいという意識が強いぶん、与えられた仕事はきちんとこなすまじめさも持ち合わせています。

5.すぐに会議を開きたがる=「決断力がないために責任逃れをしたい」

 今すぐ決めなくてはいけないわけでもないのに、頻繁に会議を開き、何かにつけて部下を集めたがる上司は、決断力がなく、責任逃れをしたいひとが少なくありません。会議を頻繁に開くことで、万が一失敗したときに、自分が下した決定は自分のせいだけではないといいわけしたいのです。こういう上司は自分に自信がないため、部下の意見を聞くというボーズだけを取ります。けれど、その意見を集約するわけではなく、「会議を開いて全員で決めた」という既成事実を残せればひとまず安心なのです。「よく召集されているけれど、何も決まらない会議が多い」と感じる場合は、上司に決断力がないと判断して、積極的にこちらから物事を進めていくのも手です。

6.急に声のトーンが高くなる=「不安や緊張を感じている」

会議中、ある人のある一言がきっかけで、急に声のトーンが高くなる場合、その相手は不安や緊張を感じている確率が高いです。人間は自分が不利な状況に陥ると、何とか相手を圧倒しようとして、知らず知らずのうちに声のトーンをあげ、ボリュームを大きくしようとする傾向があります。声のトーンをあげて大声を出すというのは、わがままの表現形態のひとつであり、大人の精神構造ではそんな心理を抑制することができますが、ストレスを感じると深層心理が幼児レベルに戻ってしまうのです。もしくは、誰かがこれといって抑圧的な発言をしたわけでもないのに、会議中に声のトーンが急に高くなるようなことがあれば、不都合なことを隠そうとしたり、聞き手を騙そうとしていることも考えられるので、注意して観察しましょう。

文:山葵夕子

参考:人を見抜く超技術(雑学活脳研究会/株式会社アントレックス)

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