仕事上のコミュニケーションで上司から好印象をもってもらうには、正しい敬語の使い方や、適切な言葉の表現を知っていた方がいいですよね。一見丁寧に言っているつもりでも、相手を不快にさせていることがあるかも。今回は正しいかどうか迷ってしまう表現や、間違った敬語の使い方をいくつかご紹介します。
【要注意な敬語8選】
△「すみません」→○「恐れ入ります」
「すみません」は、日常的に使ってしまう言葉。より丁寧な表現をするなら「恐れいります」が望ましいです。初対面の人や目上の人に対して、オフィシャルな場で使うと上品な印象を与えられますよ。
×「ご苦労さまです」→○「お先に失礼いたします」
「ご苦労さま」は、目上の人が下の者をねぎらう言葉。部下が上司に使う言葉として適切ではないので、仕事が終わって自分が先に帰る際には「お先に失礼いたします」がよいでしょう。
△「了解です」→○「承知しました」「かしこまりました」
上司との連絡のやりとりのなかで、もっとも使ってしまいがちなのが「了解です」。目上の人には失礼な言葉なので「承知しました」「かしこまりました」を使うように心がけましょう。
×「拝見なさいますか?」→○「ご覧になりますか?」
うっかり間違えて使っている人もいるのでは? 「拝見」は、自分が主語の謙譲語なので、目上の人に使うのは正しくない表現。「ご覧になる」が正しいです。
△「ご一緒します」→○「お供させていただきます」
上司から食事に誘われることもあるでしょう。「ご一緒」は対等な関係の人に使う言葉なので、目上の人には「お供させていただきます」が好ましいと言えます。
×「私には役不足です」→○「私では力不足です」
「役不足」と言ってしまうと、与えられたものに満足していないことを意味します。自分の能力が足りないと伝えたいならば、「力不足です」「力量不足です」を覚えておきましょう。
△「どうしますか?」→○「いかがいたしますか?」
これも日常的によく使ってしまうフレーズですが、「どうしますか?」には敬意が含まれていないので、目上の人に対しては「いかがいたしますか?」がよいでしょう。
×「とんでもございません」→○「とんでもないことです」
実はこれ、「とんでもない」で1つの形容詞。「とんでも+打ち消し語の『ない』」ではないのです。そのため「ございません」と付け足すことができません。
【上司から信頼を失うかも!? 曖昧なワード】
最後に、上司に使ってしまうと嫌な顔をされてしまうかもしれない言葉をご紹介します。
「一応」
これは「十分ではないけど一通りは」という意味がある言葉。「一応」と言ってしまうと、「まだ未完成です」「大丈夫かはわかりません」といった印象を与え、無責任に思われてしまうかも。
「できれば/多分/なるべく」
これらの表現は、逃げ腰の表現と受け取られるでしょう。自信のなさや曖昧にしておきたい意図が伝わってしまい、「果たして大丈夫なのか……」と、上司が不安になる可能性があります。
例示した言葉のなかには日常的に使ってしまいがちなものもありますよね。上司から「デキル部下」と思ってもらえるには、言葉遣いひとつでも変わってくるのかもしれません。
(文/chan-rie+プレスラボ)