総務　Job Gallery【リクナビＮＥＸＴ】

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中岡勤さん（仮名）

年齢	31歳
学歴	大学院経営学専攻
住まい	郊外一戸建て（独身・親と同居）
趣味	読書
職歴	経営コンサル会社1年→人材派遣会社人事部3カ月 →同派遣会社総務部3年
座右の銘	走りながら考えろ
血液型	O型
星座	魚座

職場の雰囲気は？	文化系	・	理科系	・	体育会系
あなたのタイプは？	文化系	・	理科系	・	体育会系	【年収】400万円

モノの調達から社内営繕まであらゆる業務をこなす「何でも屋」

「総務は会社の何でも屋」などと言われるが、人材派遣会社で総務職を務める中岡さんの仕事を聞いてみると、その言葉にもうなずける。

「まずは、役員の送迎車の手配・管理からはじまって、事務用品や備品の調達・管理、不動産などの固定資産の管理、取締役会や株主総会といった式典や行事の企画・運営、社内外の関係者の冠婚葬祭の事務手続き。それから保養所の管理・運営もすれば、社屋営繕の一環として、切れた蛍光灯や電球を替えたり、敷地内の池の鯉にエサをあげたりすることも総務の仕事です。『何でも屋』というのも、半ば間違いではないと思いますね」

そのため、ひと通りの仕事を覚えるには、だいたい3年はかかるとか。数ある仕事の中で、総務職としての真価が問われるのは株主総会の企画・運営だ。

「開催の半年くらい前からリサーチに取りかかります。ほかの会社さんでケーキセットを配っていたとか、プロジェクターを使ってこんな説明をしたといったデータを集めるわけです。その後は、役員の意向を確かめながら、どのような株主総会にするかを煮詰めていきます。予算が決定した後は会場の確保からスタッフの調達など具体的な作業で走り回ります。とにかく、社内調整が大変で、役員の意見の調整、スタッフを確保するための各部署への調整などに追われます」




	学生時代の友人には「お前、ずいぶん丸くなったなあ」とよく言われます。確かに人当たりはよくなりました

社内での顔の広さと臨機応変に動けるフットワーク

社内調整をスムーズに行うには、「どれだけ顔が利くか」が重要だという。

「例えば、株主総会のスタッフを各部署にお願いする場合、いかつい体育会系の男性だけでなくて、物腰の柔らかい接客上手の女性にお願いしたいとなったとき、初めて会った人にはお願いしづらいですよね。以前、飲んだことがあるとか、何かのトラブルの対処に協力したことがあるとか、『持ちつ持たれつ』の関係でないとね。社内で顔が広い人でないと総務は務まりません」

ちなみにトラブルの対処と言えば、以前、こんなことがあった。

「去年の仕事納めのとき、仕事が一段落して、あとは冬休みを待つのみという時期に、ある部署の部長から電話がかかってきまして。『自社株を売ったときの証明書を紛失してしまった。年内までに何とかしてくれないか』というんです。『どこに相談していいかわからないので、とりあえず中岡君に電話したんだ』と言われれば断れません。会社を走りまわって対処しました」

ちなみに中岡さんの日ごろのモットーは「走りながら考えろ」。総務職には、つねに臨機応変な行動力が求められるようだ。

人から信頼される喜びが味わえるだけでなく、企画力が身につく

人から頼りにされると嫌とは言えない。総務の仕事をしていると、自然とそんな性格になるようだ。

「ちなみに、先に述べた株の売買証明書を紛失した部長は、『今度、コーヒーでもおごるよ』と言ってくれて、その後、本当にそれを実行してくれました。苦労しましたけど、『今度、何かあったときはお願いしますよ』と言える人間関係ができたことは喜ばしいことですね。総務の仕事は、営業職のように仕事の成果がわかりにくい仕事です。でも、そんな風に人のために走りまわることで、人から信頼されたときはとてもうれしいですし、それが評価にもつながります」



	多くの書類を扱いますが、デスクの前で一日過ごす日は皆無に近いですね。つねに会社を走りまわる仕事です

また、人と人の意見の調整をしたり、企画を立案する総務職のスキルは、ビジネスの基本中の基本。そのため、その後どんな部署で働くにしても、そこでの経験は活かされる。

「企画を立案する能力は、本当に鍛えられましたね。というのも、何かを企画するということは、いいアイディアを発想するというだけでなく、それを実現させるためにあらゆる人を説得し、交渉し、意見を調整する行動力が求められます。総務の仕事をしたおかげで、ビジネスパーソンとしての自分に自信が持てるようになりました」