営業×商社　Job Gallery【リクナビＮＥＸＴ】

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草野実さん（仮名）

年齢	29歳
学歴	工学部化学科卒業
住まい	都内アパート（独身ひとり暮らし）
趣味	スポーツ（主にラグビーとサッカー）
職歴	総合商社に7年
座右の銘	ALL FOR ONE，ONE FOR ALL
血液型	B型
星座	獅子座

職場の雰囲気は？	文化系	・	理科系	・	体育会系
あなたのタイプは？	文化系	・	理科系	・	体育会系	【年収】500万円

あらゆる商品を扱い、調達して、売るまでのすべての業務に携わる

「ミサイルからインスタントラーメンまで」などといわれるように、草野さんが勤めている総合商社は、生産者から消費者の間に立ってあらゆるモノを取り扱う。草野さんが担当するのは、原油を精製する際にできる、有機化学品など。

「化学名で言うとわけがわからないと思いますが、私が担当していたのはゴムの酸化防止剤や建物の壁に埋め込む断熱材、接着剤などに使われる原材料なんです。われわれの業界では『玉をおさえる』と言いますが、こうした原材料を調達して、それを必要とするメーカーにそれを安定供給するのが仕事です」

モノを生産者から消費者に流すといってしまえば簡単だが、両者にネゴ（ネゴシエーション＝交渉）して適正な価格を決め、それを送り届けるまでには多くの業務が発生する。

「特に石油を精製した商品は危険物もありますから、飛行機では運べないことも。従って、船で運ぶことが多いのですが、積み荷のスペースを確保するところからはじまって、通関手続きを業者に発注したり、運ぶのにかかる日数や為替相場などを参考に費用を調整する必要があるんです」

こうした商社の存在は、世界的に見ても日本独特のものだそうだが、彼ら商社の頑張りがこれまでの日本の経済成長を支えてきたのは間違いないだろう。




	どんな商品でも、ラベルに書いてある原材料名や製造国をメモったりしてしまいますね。実際、それが仕事に役立つことも多いんです

世界中のモノの動きを調査し、
効率のいいビジネスを生み出す絵を描くことが求められる

この仕事に何より求められるのは、「絵を描くこと」だと草野さんは言う。

「メーカーにとって原材料の調達は、とても重要なことなんです。作りきれないほど多くの材料を仕入れてもダメだし、逆に少なすぎても多額の損失が出てしまいます。そうした在庫リスクを最小限におさえ、適正な量の材料を適正な時期に供給するためのトータルコーディネートをするのがわれわれ商社の役目。だから、『ウチにまかせてくれたら、これだけ利益があがります』ということをキチンと理解してもらえないと取り引きはしてもらえません。工場のエンジニアや研究所の調査員などを相手にすることも多いですから、より正確に、しかもキチンとした裏づけに基づいた話をすることが重要です」

そうしたビジネスの絵を描くためには、担当した商品を徹底的に調査し、より専門的な知識を身につけなくてはならない。

「世界中にちらばる業者を把握し、それがどこの工場で作られているのか、その工場のキャパはどれくらいかを調べあげるところからすべては始まります。例えば、あるメーカーがタイの市場に進出するという情報をキャッチしたとします。そのとき、『タイだけでなく、このルートを使えば中国の市場にも進出することが可能ですよ』とプレゼンできるのは、その商品のことを知り尽くしていなくてはできません」

努力ひとつで、世界マーケットのシェアさえも変えられる、
そのダイナミズムが快感

こうした草野さんの仕事を通じて、数千万、あるいは数億、数十億円の莫大なお金が流れる。そうしたダイナミックさが草野さんのやりがいだ。

「あるメーカーと組んで手がけた仕事で、自分が担当する商品の韓国でのシェアを4倍に増やしたことがあります。これは気持ちがよかったですね。会社からは『いくら儲けたか』で評価されるだけでなく、『どれだけ意義のある仕事をしたか』ということも問われているのでプレッシャーもありますが、やりがいは大きいです」



	「世界中を飛びまわる」という意味で、この一文字に尽きると思います。フットワークの軽さが重要な仕事です

それから、取引先の担当者から「ありがとう」と言われるときも、大きな喜びを感じる。

「ときどき、『この材料が急に欲しくなった。何とかならないか』といった相談をメーカーさんから受けることもあるんですが、あらゆる情報や人脈を利用してそれを成し遂げたときは、本当に感謝されます。そして、その実績が次の大きなビジネスにつながっていくわけですね。人から頼りにされるような商社マンこそが一人前の商社マンと言えるかもしれません。またその先になると、原材料の調達ではなく他の企業と組んでプロジェクトを走らせることも。」