転職のギモン
「聞けないけど知りたい」そんなギモンを、編集部が人気企業13人の人事に直撃!
第1回「採用基準」編 第2回「応募・提出書類」編>
第3回「面接」編Part1 第4回「面接」編Part2
第5回「入社後の待遇」編 第6回「内定・入社」編
第4回 「面接」編 Part2

ギモン17 5年後に独立・起業を考えています。将来のキャリアプランについて聞かれたとき、正直に答えるとマイナスですか?
  グラフ
人事からの一言
いいえ これまで、そういった話をした方はいらっしゃいませんが、やりたいことが明確な方、プロジェクトごとに会社を転々とした方などは、「きっと当社にも長くいないのだろうな」と想像することはできます。しかし、それは決してマイナスにはなりません。もともと、定年まで在籍してもらえることを前提に採用していませんし、3〜5年で大きな成果をいくつか残してもらえる人材であれば、積極的に採用したいと考えています。
(オリンパス光学工業 人事部人事グループ 百武氏)
イラスト
いいえ 当社は、ステップアップ、スキルアップの「場」としてソニーグループを大いに活用してもらいたいと常に考えています。独立や起業など、明確な将来の目標を持っている方のほうが、必要な経験やスキルを獲得するために、貪欲に仕事に取り組むので大歓迎です。
(ソニー・ヒューマンキャピタル 技術系グループ 藤井氏)
いいえ 当社の場合、採用当初は正社員としての雇用ですが、何年後かには独立してもらう仕組みです。ですから、独立意欲が旺盛で、常に前向きに仕事に取り組める人材を求めています。
(AIU保険会社 IS首都圏地区本部長 渡辺氏)
はい 基本的には、当社でキャリアを積み重ねたいという方に入社して欲しいと思っています。ただし、プロジェクト単位の募集で、例えば5年以内に終了するような案件のスポット的な採用は、あり得ます。
(ビジネスブレイン太田昭和 浜口氏)
はい 当社の社員の平均勤続年数は比較的永く、会社も社員一人ひとりの育成に長いタームで取り組んでいます。ですから5年後に辞めてしまうと分かっている方を、積極的に採用することは難しいです。
(メルク 人事グループ 市川氏)
「独立心」を意欲ある人材ととらえる企業も
 終身雇用が崩壊しつつある今、「定年まで働かない」ことを宣言したとしても、マイナスととらえない企業が増えてきた。独立心や起業意欲をスキルの習得や目標の達成に変換できる、頼もしい人材と考える企業もある。一方で、長期的なキャリア形成を望む企業もあるので、面接では「○年後」など、期限を明言しないほうがいいかもしれない。


ギモン18 面接ではたくさん話して目立ったほうがいい印象を与えますか?
  グラフ
人事からの一言
はい あまりに口数が少ないと、入社に対する熱意があまりないのではないかと感じてしまいます。面接という限られた時間内で自分を最大限にアピールする力が低いということは、仕事の現場でも、人に意志を伝える力が低いとも考えられ、即戦力になりにくいと判断することもあります。
(日産自動車 人事部人事・採用グループ 黒須氏)
はい 採否を判断する材料が多いという点で、たくさん話していただいたほうがいいと思います。ただし、単に話が長いのは困ります。長さではなく、どれだけ印象的な内容を話せるかにかかっていると思います。
(モリモト 総務部総務課 内山氏)
はい 面接は、聞き手と話し手のコミュニケーションによって成り立ちます。ですから、質問に対し的確な回答をし、さらに自らのアピールにつなげられる応募者は、プレゼンテーション能力に優れた魅力的な人材ととらえます。とはいえ、似たような事例を10も20も並べるようでは、コミュニケーションが取りにくく、口数が少ない人と同程度の評価になってしまうでしょう。
(ビジネスブレイン太田昭和 浜口氏)
はい 技術系の応募者の方の中には、口下手な方もいらっしゃいます。口数が少ないこと自体は問題ありませんが、質問に対して「はい」「いいえ」としか答えないようでは会話が成立せず、コミュニケーション能力に難があると判断されても仕方ないでしょう。技術者も報告やプレゼンテーションなど人前で話す機会もあり、コミュニケーション能力なしには仕事が進みません。口下手だとご自身で思われるなら、得意分野などをアピールできるよう、予め準備しておくといいのではないでしょうか。
(トレンドマイクロ 総務人事部 粟津氏)
いいえ 話に取り止めがなく、一人で何分も話し続けられると、面接を終了できませんので困る場合がよくあります。しかし、逆にあまりに口数が少ない人も、意思の疎通ができず、採用する決め手が見つけられません。質問に対して的確に分かりやすく、丁度いい程度の長さで話していただける方は、はやり好印象ですね。
(メルク 人事グループ 市川氏)
いいえ 口数の量では判断していません。その方の発言の内容が判断の材料となります。ただし、「寡黙」という個性は問題にならないものの、それが行き過ぎると、仕事上のコミュニケーションに支障をきたすと判断し、ネガティブな評価につながってしまいます。
(東芝 人材採用センター 井須氏)
口下手も話好きも程度の問題
 「はい」と答えた企業も、「いいえ」と答えた企業も、意図は同じ。口数が少なすぎても、長々と意味のない話を続ける人も「コミュニケーション力に問題がある」ととらえる。質問に対して、的確な答えができるように、これまでの経験、スキル、退職理由、志望動機などは事前に準備しておこう。


ギモン19 「新卒時にも受けました」というのは熱意が示せるからプラスですか?
  グラフ
人事からの一言
はい
長い期間、当社に興味を持ち続けてくれているという点で、プラスになることもあります。ただし、採用するには、別の会社で当社に必要な経験、スキルを獲得しているかどうかがポイントになります。
(ビジネスブレイン太田昭和 浜口氏)
はい 新卒採用は、ポテンシャルを中心に評価します。そこで不合格になった場合、当社が求めるポテンシャルについて、採用基準に達しなかったということです。社会に出て2〜3年程度の人材は、新卒と同様、ポテンシャルで評価します。ですから、3年以内に再度応募された場合には、新卒時と同様、ポテンシャルが採用の基準に達しないだろうと判断することとなり、マイナス評価となってしまいます。ただし、5年以上経過し、応募職種とマッチした経験、スキルをアピールできれば、新卒で不合格となったことはまったく問題になりません。
(東芝 人材採用センター 井須氏)
はい 社会経験が5年を超えれば、新卒のときに足りなかった能力を職務経験によって埋め合わせしている可能性があるので、熱意を汲み取ってプラスに働くこともあります。しかし、5年以下の場合、新卒のときに判断した基礎能力とそれほど変化がない可能性が高いので、マイナスになることのほうが多いと思います。
(生命保険会社)
社会経験2、3年ではアピール材料にならない場合も
 いずれの回答をした企業も、基本的にはプラスにもマイナスにもならないという。ただし、新卒後、社会に出て2〜3年では新卒時の評価ポイントとほとんど変わらないので、「ポテンシャルに対して一度不合格を出した人材」と判断される場合が多いので、アピール材料にならないこともある。


ギモン20 面接で会社を訪れた際、希望すれば職場を見学させてもらえるでしょうか?
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人事からの一言
はい 最終選考まで進み、採用の可能性が高い人の中には、配属予定の職場を見学してもらうこともできます。実際に設計をする職場の雰囲気や環境など、ご自身が働く場をご自身の目で確かめてもらうことが可能です。
(ソニー・ヒューマンキャピタル 技術系グループ 藤井氏)
はい 一次面接以降、お話が進んだ段階で、対応しています。機密事項も多いため、デスクの側までというわけにはいきませんが、実際に働く職場の様子を見ていただき、雰囲気をつかんでもらうようにしています。
(トレンドマイクロ 総務人事部 粟津氏)
いいえ 職場見学は、内定者が希望した場合のみ対応しています。
(オリンパス光学工業 人事部人事グループ 百武氏)
応じてくれる企業は約半数。ダメモトで申し出てみよう
 職場見学に応じてくれる企業は約半数。見学できるとした企業のほとんどは、採用の可能性が見えてからと回答し、見学できる場所については「入り口から覗く程度」「仕事の現場まで」と考え方は異なる。職場の雰囲気が知りたい場合、お願いしても悪い印象にはつながらないので、ダメモトで申し出てみよう。


ギモン21 最終面接で落ちることは滅多にないといわれますが、落ちた場合の理由はどんなものがあるでしょうか?
 
人事からの一言
当社では最終面接が重役面接ですので、落ちることは珍しくありません。それまでの面接官と魅力を感じる人材像に相違がある場合があるからです。また、最終面接まで何度かお会いするうちに、徐々に印象が変わり、不採用になる場合もあります。
(メルク 人事グループ 市川氏)
もともと最終面接は「確認の場」ではなく「選考の場」ととらえているので、不合格の理由は様々です。最終面接まで残る方は優秀な方が多く、僅差で合否が決まることも少なくありません。中でも多いのは給与や入社時期など、ご本人と当社の希望が合わない場合。条件さえ合えば、入社時期を早く設定できる方を優先して採用することもあります。
(ビジネスブレイン太田昭和 浜口氏)
最終面接でも合格率は50%以下です。一次面接は必要な経験、スキルがあるか採用する部門で判断し、最終面接ではそれに加え、「なぜ同業他社の中で当社なのか」「なぜ転職するのか」を問い掛け、当社で働く意欲を中心に判断しています。
(生命保険会社)
最終面接まで行った方は、合格することが多いです。不合格になるのは、営業としての適性があるかどうか。実績はもちろん、話す態度、独立意欲などを総合的に判断して採否を決定します。
(AIU保険会社 IS首都圏地区本部長 渡辺氏)
実は最終面接で不合格になることも多い!
 新卒のイメージか、「最終面接は確認や内定の場」と信じている人が多いようだが、今回話を聞いた範囲では、ほとんどの企業が最終面接後、不合格を出すことも少なくないという。入社時期や年収額が合わない、意欲や熱意が感じ取れないといった不採用の理由を挙げる企業が多かった。希望の不一致は仕方ないが、最後まで気を抜かずに最終面接に臨もう。



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