「スカウトで思いもよらない転職」の実例集

●ホテル・フロントアシスタントマネージャー→機械商社・営業職へ
営業は全くの未経験ながら、ホテルでの接客経験が評価された例。「ただ営業を経験しているだけ」という人材よりも、相手の声に耳を傾け答えようとする姿勢や、ホスピタリティの面で優れているのではないかと判断された。希望職種の一つに営業を挙げていたこともオファー送信の決め手に。

●機械メーカー・生産管理職→原発プラントメーカー・フィールドエンジニア職へ
原発プラント経験者は転職市場に極めて少ない。今までは知り合いづてに細々と採用活動を行っていたが、いよいよ人手が足りなくなり、未経験者を育成する方針に転換。オファー対象者は全くの未経験だったが、理系出身で機械系の知識がある点が評価された。本人も、ラインの中の一工程の生産管理に携わるよりも、成長分野の最前線で働けることに惹かれたという。

●アパレルメーカー・販売職→教育業界・営業職へ
クリエイティブ系専門学校で、生徒勧誘活動を行う営業職の募集。第一印象が大切な仕事なので、営業経験者だけでなく接客販売経験者にも注目していた。オファー対象者は人気海外ブランドで販売・MDを経験していたため、接客力が高くセンスもありそうだと評価された。面接での立ち居振る舞いのよさも文句なしだった。本人も、全くの未経験ながら対人スキルが活かせる仕事であるうえ、給与UPも目指せる点に惹かれ、転職に至った。

●医師→生命保険会社・査定医へ
生命保険の引き受け審査、保険事故発生時の支払い審査などを手掛ける「査定医」。このような希少な職種の募集も、リクナビＮＥＸＴスカウトには存在する。今回の例は、医師免許を持っている現役の医師だったことが最大のオファーのポイント。激務が続く医療の現場からじっくり腰を落ちつけて働ける環境に移りたいという、本人の意向とも合致した。

●地方銀行・営業職→アミューズメントチェーン・財務職へ
専門性の高い財務の仕事に未経験から就けるケースは稀だが、実は銀行から事業会社の財務職に転職するケースは少なくない。今回の例でも、融資担当者として顧客企業の財務状況を見ていた経験が、自社の財務関連業務にも十分活かせると判断された。同社で活躍する財務担当者が元銀行員だったことから、初めから銀行勤務者に注目していたという。オファー対象者はもともとキャリアチェンジ志向があり、オファー文面において同じ銀行出身者が財務職の魅力を語っている点に興味を惹かれたという。

●ネット業界・マーケティング職→葬儀業界・マーケティング職へ
九州の葬儀会社への転職事例。マーケティング経験がある点が評価され、勤務地を「こだわらない」にしていたところがオファー送信の決め手になった。同社は、葬儀会社でありながら新しいビジネスに積極的に取り組んでいる企業。本人は全く九州エリアに縁がなかったが、マーケティング力を磨ける環境があると転職を決意。

●医療機器会社・営業職→外資系医療機器会社・安全管理責任者へ
薬事法により、医療機器会社には安全管理責任者の資格保有者を置くことが義務づけられているが、転職市場に経験者が少ないため、業界知識を持っている若手を育てようと考えた。オファー対象者は同業他社で3年以上の営業経験を持ち、かつ文書読解レベルの英語力を持っていたことが評価された。希少価値で責任のある役割からのオファーだけに、初めは知識不足である点に不安を覚えたというが、オファー文面を読み進めるほどに「必要な知識は全力で習得して、新しい仕事にチャレンジしたい」という思いに変わったという。

●監査法人・会計監査職→住宅設備機器・経理職へ
近くM&Aを検討しており、会計分野に詳しい人材が欲しかったため、公認会計士試験に合格し、監査法人で経験を積んでいたオファー対象者に注目。本人が、関西エリアから東京への移動を希望していたことも、オファー送信の決め手になった。本人も「事業会社の一員として働きたい」という思いを持っていたことから、両者の思いが合致し転職成功に至った。

●ネット関連会社・営業職→機械輸入商社・営業職へ
測位システム機器の輸入販売を手掛ける商社。業界経験者は極めて少ないため、「理系出身で営業経験のある人」にターゲットを絞った。オファー対象者は大学で地理学を専攻しており、ベースとなる知識がある点に注目。過去に英語教材の営業を手掛けた経験があり、英語が得意であると予想される点も評価された。「大の地理好き」である本人の嗜好ともマッチングした。

●OA機器販売会社・営業職→化学商社・営業職へ
若手層の営業人員不足が課題だった化学メーカー。商材の数が多く、専門用語など覚えなければならないことが多いため、「知識習得が苦にならない人」を求めていた。何百種類もの機器を組み合わせて提案することが多いOA機器の営業は、日々勉強して知識を習得し続ける必要があるため、適任であると考えた。一方、オファー対象者は日常会話程度の英語力を持っていたが、今の職場では活かせる場がなく、「商社ならば英語力を活かして活躍できそうだ」という点に惹かれたという。

●人材派遣会社・営業職→化学系卸売会社・営業職へ
営業人員が足りず、中途採用が急務だった塗料卸会社。若手層が不足していたため、すぐに働けそうな第二新卒層をターゲットに置いた。営業先は工務店がメインで、現場の職人相手に商談を行うことも多く、コミュニケーション力と臨機応変な対応が重要な仕事。そのため、フットワークがよく、企業と登録者の間に立ちコミュニケーション力が鍛えられている「人材派遣業界の営業」に注目した。オファー対象者は当時、早期退職制度で離職したばかり。「すぐに活躍してほしい」「すぐに転職したい」という両者の思いが一致した。