グローバル化必須の流れは今どこまで来ているのか?

一部上場企業1000人に聞いた「仕事で英語」の理想と現実

グローバル化が進む今の時代、「英語力」はビジネスパーソンにおいて必須のスキルと言われている。しかし、仕事で使うことがないと、なかなか本腰を入れて習得できない…という人が多いのではないだろうか。では、実際に今、仕事で英語を使っている人はどれぐらいいて、どんなシーンで使っているのだろうか?東証一部上場企業に勤めるビジネスパーソン1000人へのアンケートで、明らかにしてみたい。

2012年9月26日

アンケート調査概要

調査方法:インターネット上で実施(クロス・マーケティング)
実施期間:2012年9月20日(木)〜2012年9月21日(金)
調査対象:東証一部上場企業に勤める、日本在住の25〜39歳の正社員
調査人数:1000人

【仕事で英語】38.6%の人が、「仕事の何らかの場面で英語を使っている」と回答

今回のアンケート回答者は、東証一部上場企業に勤務する正社員。勤務先はいずれも、いわゆる「日本の大手企業」であり、当然日本市場のみならずグローバル展開を積極化している企業群だ。

「現在の仕事で、英語を使う機会はありますか?」という問いに対して、「ある」と答えた人は38.6%、「ない」と答えた人は61.4%。4割近くの人が、「仕事における何らかのシーンで、英語を使っている」ということがわかった。
その内訳は、「英語で書かれた文書の読解」が31.2%と最も多く、次いで「英文でのメール交換」21.3%。「英語でのビジネス交渉」というハイレベルな英語力を求められている人も、7.2%に上った。
新規エリア進出検討に際し、分析レポートを作成するために英語でリサーチをしている。英文契約書のレビューも行う」(流通・小売系/経営企画、事業統括、新規事業開発・34歳)、「アメリカ担当の海外営業職のため、客先とのメールや電話は英語。打ち合わせにおいても、英語を使って交渉する」(電気・電子・機械系メーカー/営業、代理店営業、渉外、MR・28歳)など、まさに海外でビジネスを拡大する役割の企画や営業担当者はもちろん、「海外の子会社とのミーティングはすべて英語で行われる。資料も議事録も、メールのやりとりももちろん英語」(素材・医薬品系メーカー/研究、特許、テクニカルマーケティング、品質管理・33歳)など、海外子会社とのやり取りで英語が必須になっているケースも多いようだ。
また、「自社製品の品質管理を担当しているが、海外からの問い合わせも多く、英文メールのやりとりが発生する」(電気・電子・機械系メーカー/研究、特許、テクニカルマーケティング、品質管理・39歳)、「海外の取引先があるため、メールでの連絡時や会議では英語を利用している」(IT・通信系/運用、監視、テクニカルサポート、保持・27歳)、「香港、インドネシア、中国の各取引先や、グループ会社とのメールのやり取りで使用」(電気・電子・機械系商社/事務、アシスタント、受付、秘書・33歳)など、グローバル展開に伴って増えた「海外顧客」への対応で、営業のみならずエンジニアや一般事務職などにおいても英語力が必要となるケースも増えているようだ。

なお「英語での業務の時間」は、「週に3時間未満」が60.4%と過半数を占めた。一方で、「週に10時間以上」の人は13.0%に上り、「30時間以上」の人も3.6%存在した。

【英語の勉強】「教材を購入し、独学する」が26.9%と最も多い

「仕事の何らかの場面で英語を使っている」人に、英語の勉強方法を聞いたところ、最も多かった答えは「教材を購入して、独学で学んでいる」の26.9%。次いで、「英文の書籍や新聞を読んでいる」の17.4%。「海外の映画やドラマを字幕なしで見たり、音楽を聴いている」など「エンタメで英語力を磨く」という回答も16.1%と高かった。「英語学習のアプリ」(6.2%)、「オンライン英会話サービス」(4.4%)という声も聞かれた。
一方で、「英会話スクールに通っている」「留学」などの回答は相対的に低かった。まとまった時間を必要とする習得方法よりも、通勤時間や退社後など、空き時間を効率的に使った独学のほうが支持されているようだ。

また、「仕事に関わる情報収集のためにチェックしている英語媒体があるか?」との問いには、11.4%の人が「ある」と回答。最も多く見られていたのは「CNN」(6.3%)で、後は「TIME」(3.4%)、「THE WALL STREET JOURNAL」(2.3%)、「BLOOMBERG」(1.9%)など回答が多媒体にわたり、票が割れた。

なお、「TOEICスコア」は600点台が最も多く、11%。次いで500点台の10.7%となった。700点以上の人も、11.5%に上った。一方、「TOEICを受けたことがない」という人が49.5%と半数近くを占めているが、TOEIC受験を義務づける上場企業は着実に増えており、今後は「未受験」のパーセンテージは減少すると見られる。
ちなみに、「TOEFL」を受けたことがある人は5.6%。平均レベルとされる71点以上の人は39人で、TOEFL受験者の7割を占めた。

【英語ができない人の習得意向】「習得意思がある」人は26.5%。

「現在の仕事で、英語を使う機会はない」と答えた61.4%のうち、「英語力がビジネスレベル以下」と答えた人は97.7%。その彼らに、「今後、ビジネスレベルまで英語を習得する意思があるか」と聞いたところ、「とてもある」「まあまあある」と答えた人の合計は26.5%となった。
その理由として一番多かったのは、「仕事の範囲が広がるから」の66.7%。「自社の海外展開に名乗りを挙げたいから」という人も24.5%いた。
なお、30代だけを切り取ると、「習得意思がある」人は33.3%に増加した。30歳を過ぎて責任ある役割を任されたり、役職者になったりする人が増加する中で、「今は差し当たって英語の必要性がないが、近々必要になるのが目に見えている」という人が増えているのではないかと推察される。

一方で、「習得する意思があまりない」「全くない」の合計は55.4%と過半数に上った。その理由は、「今後も英語を使うことがなさそうな仕事に就いているから」が最も多く、63.9%、次いで、「英語自体が苦手で、勉強する気が起きないから」(23.8%)、「目の前の業務が忙しすぎて、英語習得に割く時間が取れないから」(17.8%)となった。
ただ、「英語を身につけないとついていけなくなる時代が来るのでは」(その他業種/運輸、配送、倉庫関連・38歳)、「グローバル化の波についていけるか心配」(その他業種/その他職種・34歳)「海外展開、国内生産縮小によるリストラが不安」(その他業種/技能工・39歳)など、先行きに対する不安の声が多く見られた。

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グローバル化の中で、語学はビジネスパーソンの中で必須となるスキル。「今は仕事で英語を必要とされていない」という人も、数年後の状況は誰も予測がつきません。語学ができれば、それだけ仕事で活躍できる余地も広がります。
また、海外のサイトから情報を仕入れるなど、ビジネスにおける情報収集力も高まります。仕事で語学力を活かせる環境に移り、自分をさらに鍛えたいという人は、ぜひレジュメ内にその希望を記しておきましょう。もちろん、語学力がある人は、業務で使った経験をアピールすることをお忘れなく。
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伊藤理子

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