1位SIer:588万/2位銀行:519万/3位ネット:511万…

営業1000人の「年収・満足度・不安」業種別ランキング

長らくの不況期をどうにか脱し、景気回復基調にあるといわれる昨今。営業職を取り巻く環境も、大きく変化しているようだ。今回は、25〜39歳の営業職1000人にアンケートを行い、平均年収額の全ランキングを集計。果たしてあなたの業界は、どの位置にあるだろうか。また、1000人の生声から、仕事、業界に関する冷静でリアルな展望も見えてきた。

●調査概要:2010年8月12日〜20日、関東1都3県、愛知、関西2府1県に在住する25〜39歳の営業職1000人にアンケート(調査会社:メディアパーク)。業種別ランキングは、有効回答数15人以上の業種のみで行った(全32業種中、25業種)。

2010年9月15日

「平均年収」上位はソフトやシステム系などの「無形のサービス」

サービス系業種は相対的に低め

平均年収が高い業種を見ると、ソフトウェアやシステム、そして金融など「無形の商品、サービス」が上位を占めた(グラフ1)。高齢化の進行などで成長が続いている医薬品関連、景気回復で需要が底打ち・反転している自動車や精密機械なども上位に食い込んだ。
一方で、鉄鋼や建設資材といった従来型産業や、業界内での競争が激しいアパレルメーカー・卸、ホテル・旅行などが下位に。後者のサービス系業種はもともと、給与水準が高い業界ではないうえに、海外勢の日本進出などで競争はさらに激化しており、給与額にも影響を及ぼしていると考えられる。

業種別・平均年収ランキング

給与額と仕事満足度は連動傾向。「今年も給与が下がりそう」な業界は3割も

■給与に対する満足度

「現状の給与について満足か不満か」という問いには、6割以上の人が「不満」と回答。満足と答えた人はわずか10%にとどまった。
同時に「今年の年収見通しは、昨年実績に比べて上がりそうか、下がりそうか」との質問も投げたが、「上がりそう」との答えは32.3%、「下がりそう」は30.4%だった。景気回復基調にある今年も、3割の人の年収がさらに下がる見通しにあるのだ。
満足上位も、不満上位も、平均給与額の実額と連動していて、平均額が低い業種ほど不満度が高いことがわかる。「今年も下がりそう」との回答は、建設関連資材メーカー・卸で37.5%、鉄鋼・非鉄金属メーカー・卸で32.5%、倉庫・輸送関連会社で31.8%、アパレルメーカーで50.0%に上った。

■仕事に対する満足度

一方、「仕事内容に満足しているか、否か」との質問には、「満足」とする人が全体の4分の1を占めた。「普通」も合わせると、約65%の人が現状の仕事に納得感を抱いている。給与環境が厳しい一方で、仕事へのやりがいや楽しさは少なからず感じているようだ。
業種ごとのランキングを見ると、こちらも給与額との連動が感じられる。また、同時に聞いた「今いる業界の未来は明るいか、暗いか」との質問と大いに連動していることがわかった。
「仕事に満足」トップのシステムインテグレーターは、「業界の未来が明るい」との回答もトップ(33.4%)。逆に、「仕事に不満」の上位は総じて「業界の先行きは暗い」との回答が多い。1位のアパレル商社・卸は69.2%、2位の自動車・関連部品メーカーは64.5%、3位のインターネット・情報通信関連は51.7%、4位の出版・新聞に至っては79.3%が「先行きは暗い」としている。業界全体の閉塞感、先行き不透明感が、現状の仕事への不満にも直結しているようだ。

給与満足度、仕事満足度ランキング

不安上位のゼネコン、建設資材、出版は「業界自体の存続が不安」との回答多し

■仕事に対する不安度

「仕事において何らかの不安を感じているか」との問いには、全体で実に78%もの人が「不安を感じている」と答えた。
アンケート回答者である25〜39歳と言えば、営業として一番脂が乗り、まさにバリバリ力を発揮しようという世代。そんな中核の世代が、ここまで不安を感じているのはなぜだろうか?ランキング上位それぞれの「何に不安を抱いているか」を掘り下げてみよう。
「不安を感じている」トップのOA機器・IT関連用品メーカー・卸は、「給与が上がらないのでは?という不安」を挙げた人が68%と一番多い。「ボーナスもなし、給与も上がらないし、仕事があまりなく暇。何か始めようと思っても、拘束時間は変わらないのでどうしようもない」(27歳)、「内需縮小によるデフレの悪化、さらなる給与の低下…が不安」(33歳)との声が聞かれた。
2位のゼネコン・建設は、「会社が存続できるかどうか?」が76.3%、「業界全体が縮小していくのでは?」が73.3%と高かった(複数回答)。「全体的な仕事量が減っている。少ない仕事を取り合う感じ」(30歳)、「業界自体の環境がよくなく、会社自体も2期連続赤字。今期赤字なら会社の信用はなくなり、債務超過に陥り、銀行から見捨てられ、またリストラを行い、売り上げは下がり…と悪循環になる」(29歳)などの切実な声が多かった。
なお5位の建設関連資材メーカー・卸、6位の出版・新聞は、回答者の全員が「業界縮小」を挙げている。「人口が減少し市場自体が縮小したとき、時代の変化により商品の需要が変化したときに、果たして対応できるのか…」(建設関連資材メーカー・卸/38歳)、「人間が生きていくうえで絶対に必要な業界というわけではないので、縮小していくことは必須。転職も考えている」(出版・新聞/38歳)と、業界自体の存続を危ぶむ声が多く見られた。

仕事に対する不安ランキング

「評価される人になって自分自身を武装する」ことが必須に

業界・仕事展望、給与とも、満足・不満や不安ランキングにそれぞれ特徴は見えたものの、明るい回答のパーセンテージは総じて低く、ネガティブな回答は逆にどれもパーセンテージが高かった。どの業界においても、営業職としての先行きは決して楽観視できない状況にあるということか。厳しい時代を生き抜くには、強化すべきスキルは何なのか、今の努力の方向性は果たして合っているかどうか、今一度考えてみることも大切だろう。

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伊藤理子

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